高齢期のリフォーム 老化の対応力、自分達が手を掛けて始末してきたことをお金で始末する。そのことに慣れること

介護

リフォームした離れは建てただけで、これまで使っていなかった。

部屋の中は特に傷みもなかったが、使い始めると途端に経年劣化が目立つ。まず最初に障子が破れて、しかも昔ながらのガラス入りのため重くて外すことすらできない。と言い出した。母は破れた障子が気になって仕方がないらしい。

 

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リフォーム工務店を経由して、信頼できる業者を紹介してもらう

昔なら近くの建具屋さんで貼り替えもお願いできただろう。離れの建具を建具を作ってくれた建具屋さんはもういない。跡を継いでいる方もいないから他の業者を探すしかない。

そこでリフォームした工務店に相談して母の依頼を伝えた。老親に電話があり、リフォーム工務店から紹介を受けた業者さんに障子の張り替えを依頼した。

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自分達でできないことをあきらめずに、他人に依頼、お金で解決できることもある

その時、母は「障子の張り替えを業者に頼むのか」と驚いたが、「自分達にもそんな体力はないし、破れ障子は寒いと言っているのは両親で」と説明したら納得した。

自分達でできないことをあきらめずに、他人に依頼、お金で解決できることもある。そんな変化に徐々に慣れておかないと怪我をしたり、破れ障子のままみじめに暮らすことになる。こんな時のために老後資金はあるのだと思う。

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プロの仕事に満足する母、破れ障子の呪いが溶けて、明るくなる

障子の張り替えは、業者さんが自宅まで障子を回収しに来て、自分の工房に持ち込み、その日の夕方には、貼り替えて持ってきてくれたという。

業者さんが桟も綺麗にしてくれて、障子もピンとしている(自分で直した一部がよれていた)。こうしてプロの仕事に満足した。

業者さんと母との話は相変わらず曖昧だ。請求された金額を払うしかない。という。料金は、一枚2000円位が相場だからと伝えていたが、結局、値段を確認していない母だった。

業者さんはきちんと説明してくれたのだと思う。「選ぶ紙によって値段が違う」と母が言うから、「それで幾らの紙を選んだの?」と聞くと「普通の紙という」こんな調子だった。払ったのは母で、払える値段だったのだろう。

目が付くところ気になる場所が綺麗になると明るくなる

うれしそうにしている母に済んでしまったことで嫌な思いをさせても仕方がないと思っていたら、請求書を探してきた。

請求書をひらひらさせながら、「あなたは一枚2,000円と言ったが、消費税が掛かった。その説明がなかったから余分にお金を払った」と私の相場値段説明に文句を言ってきた。そんな冗談が言える位ご機嫌になったのだった。

目に付くところ、気になっているところが綺麗になるとそれだけで、明るくなれる。

後の祭りとそれでよかったのだと思う今

後の祭りの話しだが、同様に襖も傷んでいて、それは破れていないので老親は気にしていないのだが、紙が擦れて薄くなりつつあった。それも一緒に張り替えを頼むように話してしまえばよかったとその時は後悔した。

これも、今となっては順に補修していく方が老親の生活費への負担にならないかも知れない。毎日目にするところは定期的に変化させていくことを母に伝えてみよう。「襖が傷んできたから障子のように張り替えしてみたら明るくなるよ」新しモノ好きで、派手好きな父には「襖の模様を替えると洋風の部屋になるよ」とでも言ってみようかしら、母は「又お金を使わせようとしている」と言うだろう。父は「それもいいなぁ」と乗り気になるだろう。ささやかな日々、数万円で手が届く幸。味って欲しい。