エール、志村の「で!」

先達ブログ

ももじろうです。

いつもジルがお世話になっております。世帯主で主夫のパートナーです。

 

「老後を豊かにシリーズ」朝ドラ・エール、志村の「で!」

 

話は回り道をしますが、趣味で聞く音楽の種類、私の場合は何でも聞きます。

先日は午前中にほぼ同じ世代のフランス人ピアニスト、アンヌ・ケフェレックのバッハ(彼女が1975年来日時、録音した)を聴いて、午後はジャズのクリフォード・ブラウンwithストリングスやマイルス・デビスの傑作アルバム“カインド・オブ・ブルー”を聴きました。

 

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柔らかい音色が特徴のアンヌ

 

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マイルスの傑作“カインド・オブ・ブルー”

 

先日、その“カインド・オブ・ブルー”の1曲目 So What が愛用の山水JBL LE-8Tで流れ始めた時に、マイルス以下のパーソネルの演奏を聴きながら、1959年の録音とは思えない良い音だなぁと思わず随喜の涙が出そうになりましたが、その日は特にこの頃の米国人種差別反対運動が言うところの本当の差別を、(黒人であるために)仕事で散々味わった、マイルス・デビスのSo What (で!)が心に沁みました。

 

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エールの「で!」

 

エールの時は、志村さん演ずる小山田耕筰(実際には赤とんぼの故山田耕筰氏)が

主人公古山祐一が書き上げた交響曲楽譜をみて「で!(何が言ってほしいの?)」となったわけですが、So What は通常、「何だよ!」とか「何が言いたいの」と時と場合により適切な訳語ができます。その場の状況によります。

 

 

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20秒以上の沈黙

 

6月3日、カナダのトルドー首相が、トランプ氏について意見を求められて取った姿勢。

 

記者:

アメリカ大統領の言動について首相はコメントをなるべく控えてきましたが

けれどもドナルドトランプは抗議者に軍事行動を取ると言い、昨日は抗議する人たちに催涙ガスが使われました。大統領に写真撮影の場所を用意するため。

どう思うかお聞きします

そしてコメントしたくないならそれはどういうメッセージになると思いますか?

 

カナダ、トルドー首相:

(20秒以上の沈黙後に口を開き、言葉を発した)

私たちは皆愕然として衝撃を受けながらアメリカで起きていることを見つめています。

今は皆が団結すべき時ですが、耳を傾けるべき時でもあります。学ぶべき時です。

長年の進歩を経て今なおどういう不公平が続いているのか、私たちカナダ人にとっても自分たちにも課題があると認めるべき時です。

カナダの黒人や人種で区別されるカナダ人は、差別と言う現実の中で日々を生きているのだと。

カナダには社会に組み込まれた制度的な差別があります。

つまりカナダの社会制度は肌の色や人種で区別されるカナダ人を、それ以外のカナダ人と別扱いしています。

私たちの多くはそのことに気づいていません、けれども人種で区別されるカナダ人は

その現実の中で毎日過ごしています。

 

トルドー首相の今回の(沈黙時間含む)記者会見は大変意味深いものだと思います。

足踏んでいる人は、踏まれている人の痛みが分からないと言います。

首相の「私たちの多くはそのことに気づいていません、けれども人種で区別されるカナダ人はその現実の中で毎日過ごしています。」の言葉はあのトランプさんには無い、人の心の在り方を表していると感じました。