亭主が留守だ。
再就職しているから仕事で出張中である。「仕事で出張中」この状態が定年までの日々のようで、亭主元気で留守を満喫している。
現役時代は留守が多かったが定年後は二人で濃厚な暮らし
考えてみるとこれまでも亭主は留守が多かった。海外での仕事がメインだったし、海外に単身で駐在していた時期も長い。出張でいないことに慣れてしまう暮らしだったから、いないことはあたりまえの暮らしになっていた。
ご近所の人に、今はどこにいるの?次はいつ帰るの?とよく聞かれていた。何故いないことがわかるのか。と思うだろうが、車が動いていないことを知っていて、とにかく近所の人は物知り。
亭主が留守が暮らしの基本
ジルが一人で過ごすために考えた二人の時間のイメージ
妻は一人で過ごす時間を充実させる。
二人の時は二人で楽しむことが優先される。
夫の一人に口を挟まない。
こんな風に割り切れる暮らしだったのに、定年後は夫が何時も家にいるという暮らしになった。間を取り持つ人もペットもいないから、ここしばらくは互いの距離は近く、二人で濃厚な暮らしをしてきた。そんな暮らしも新鮮といえる時もあるが、「亭主が元気で留守」こんなたまの息抜きが心地よい解放感なのだ。
年金暮らしが基本となっても、主たる生計者は夫であるという基本的な位置を変えていない。こうして家事は主婦がこなすもの、家庭を支えるのが主婦の務めという時代があった。そんな教えで暮らしを支えた主婦も多い。これまでは双方に尽くすことで稼ぎが増えた良い時代であったのかもしれない。
「亭主元気で留守がいい」に対する若者たちの意見
男女平等が当たり前になりつつあるこの頃、若者たちは夫がいないと家事や育児が成り立たない。留守がいいなら一緒にいる意味はない。究極はそんな冷たいことを感じるぐらいなら別れた方が互いのためなのでは?という意見もあり、若い世代との育ちの違いを感じた。
定年退職して夫も家にいるようになり、今更ながら男女平等はじめ、家事や育児を手伝う男に仕立て治すのは大変だし、互いに一緒にいる意味を考え直すほど新鮮でもない。別れることに対してはそのエネルギーを計算してできてしまう。
定年後に別れたい人は既にその準備中で一人暮らしに必要な物・事を手配済みだろう。何も気が付いていないのが夫である。そんな定年離婚の手筈は整っていたりする。そんな関係なら夫婦元気で留守がいい。と思う気持ちはとっくに通り過ごしていることは間違いがない。
世代の違い、育ち方の違い
自分達は、家事や育児を家庭の中で請け負うのは母親で、外で仕事をしてお金を稼いでくるのが父親の役割で、そういう暮らしができた最後の世代かもしれない。
尽くす妻の暮らしイメージ
自分よりも家庭、家庭よりもご主人
今までも共働きしている人もいたが、家族と同居を選択して共働き、共働きだが主として女が家事をこなすのが一般的。その中でも我が家のように家事をいとわない男性の存在は際立っていた。
しかし実際は家事を手伝う男性はかなりいるのではないかと思っている。家事を手伝われることを嫌がる女性がいることも知っている。良妻賢母という家事を自分の仕事としている人が存在するのだ
男女対等を考えると大変なのは若者だろう
これからの普通の暮らしは核家族で共働きが当たり前になる。夫のたまの不在や単身赴任を揶揄して楽しむ余裕すらあるのかどうか。
二人して仕事をしながら家事や育児をこなし常に時間に追われることになるのではないだろうか。妻が夫に求めるものは家事を対等にこなすこと。もちろん夫側も同じことを求める。そうなると相手の家事能力をきちんと見極められないといけない。
できる自分から見ると相手は力不足になる。それを一方が強要したら今流行りのミュージカル風の怒声が飛び交うことになり、どちらかが耐えることになる。家庭内でパワハラが現実になり、そうすると相手や子供の成長にかかわる事にもなるのではないか。
社会人であったとしても独立していないなら、今も家事労働の主は母であろう。家事の経験がないまま夫婦として家庭人となる。求められる事に対して、暮らしの中の家事労働の実体験が少なすぎる。今の親世代なら夫が得意な家事を補助してくれるだけで感謝してもらえるが、これからの夫に求められることは男女平等の意識と実務の家事ができること。
そんな中で共働きを理解し家事を分担する家庭を築くことができる子に育っているか。そこが問題になりそう。これからの若者は男女問わず家事労働を始め家政学についてしっかりと学習しておかないといけないだろう。
そうなると「配偶者留守なら日々成り立たず」ということになる。共働きで家族と労働に追われて自分の時間作れるのはこの時とばかり「単身赴任、ただいま元気を充電中という」流行語もできそうだ。
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