ももじろうです。いつもジルがお世話になっております。
NHK BS時代劇 雲切仁左衛門6 で少し意見あり。 20231016
別件ですが、現在金1g の店頭売り渡し価格は約 10,000 円です。
将軍ご上洛資金
第6シリーズでは雲切一党が京都に出張り、将軍上洛用の「御用金」から
ピン撥ねしようとする、京都所司代から雲切がかすめ取るのであるが・・。
盗む額の大きさに、大いに違和感がありこのブログ記事になりました。
結論から言うと『なめるな視聴者を!』です。
時代劇『それは言わない』
江戸時代劇を見る際に、『それは言わない』が夜、江戸市中(町々)の木戸
が治安維持や防犯予防から「夜四つ」 (午後10時頃)に 閉まり木戸木戸で
かがり火を焚いて警護していたので深夜には一般人は通行が出来なくなること。
【木戸は、市中の要所や町々の境界に設けられた治安維持のための門】
劇中では町人たちが夜更かしして飲んで帰ったり、雲切一党も深夜の街を盗んだ
千両箱抱えて深夜の街を駆け抜ける。
まァこれは言いません、これを言い出すと捕り物時代劇は話が成り立たない。
今回、雲切が“失礼する”千両箱は、
(6) 儲け話 | 100,000両 | 100箱(千両箱) |
(7) 一番の悪党 | 200,000両 | 200箱(千両箱) |
(8) 隠し蔵 | 500,000両 | 500箱(千両箱) |
ナレーターさんの説明では「享保の頃・・。」なので、当時流通していた
小判は下表の、享保小判 17.8g (今1枚あると古銭の価値含め最低55万円以上)
という事は、雲切が“失礼”(盗み出)した重量は
(6) 儲け話 | 100,000両 | 100箱(千両箱) | 1,780-Kg |
(7) 一番の悪党 | 200,000両 | 200箱(千両箱) | 3,560-Kg |
(8) 隠し蔵 | 500,000両 | 500箱(千両箱) | 8,900-Kg |
日本の小判
日本の小判金(全12種類) | |||
小判の種類 | 西暦 | 大きさ(サイズ) | 量目(重さ) |
駿河墨書小判 | 1595 | 不明 | 16.7-16.9g |
武蔵墨書小判 | 1595 | 不明 | 17.8g |
慶長小判 | 1601 | 縦72㎜×幅40㎜ | 17.73g |
元禄小判 | 1695 | 縦72.9㎜×幅40㎜ | 17.81g |
宝永小判 | 1710 | 縦59㎜×幅32㎜ | 9.34g |
正徳小判 | 1714 | 縦69㎜×幅38㎜ | 17.72g |
享保小判 | 1714 | 縦69㎜×幅38㎜ | 17.78g |
元文小判 | 1736 | 縦65㎜×幅35㎜ | 13g |
文政小判 | 1819 | 縦60.5㎜×幅32㎜ | 13.07g |
天保小判 | 1837 | 縦60㎜×幅32㎜ | 11.20g |
安政小判 | 1859 | 縦57㎜×幅31㎜ | 8.97g |
万延小判 | 1860 | 縦36㎜×幅20㎜ | 3.30g |
雲切が千両箱の運搬に使ったのが(当時ですから当たり前ですが)
大八車(関西では別の名だったそうで)、大八車の積載重量は通常
30貫(約112-Kg)、上野で立っている西郷さんが35貫あったそうで、
西郷さん一人をのせても当時の道路事情ではとても重くて、はどる。
(6)~(8)話の十万両(1.7t)~五十万両(8.9t)劇中では多くて数台の
大八車で、どうやって運ぶの、緊急だからと倍の60貫(225-Kg)積んだと
しても、五十万両(8.9t)運ぶには44台の大八車がいる勘定。人出で132人必要
現実味が必要だと思いませんか?
『そんな細かい』?『事に、目くじら立てなさんな』とのご意見の貴兄
私は、数千両(これなら、中小企業の雲切一党が手か高瀬舟で運べる)の
“失礼”(盗み出)しが好きです。現実味があります。
申し遅れましたが、京都も江戸時代には又はそれ以前から、
夜の木戸締め、かがり火での警備をしていたそうです。
何せ1,200年の歴史を誇る(雲切一党の享保時代なら900年の歴史?)
百鬼夜行の都ですさかいに・・。
以上、雲切ファンのももじろうの苦情でした。
アイキャッチの小判は雲切が盗んだ(ハズの)
享保小判(金 86.79%、銀13.21%)
江戸後期小判金含有量60%未満の金詰まり幕府のソレとは比較にならない。
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