話題のキアーナ牛をマックダリオにて食す

キアーナ牛 イタリア

この牛がトスカーナ牛、キアーナ牛でございます。

マックダリオの店、トスカーナ肉「ビフテッカ アラ フロレンテイーナ」

ここはTボーンステーキの有名店

昨年から今年に掛けてTVでも牛肉の特集番組を見た。世界で有名な牛肉としてフランスの熟成肉、テキサスの肉、トスカーナのキアーナ牛など美味しい牛肉が紹介されていた。

今回の旅行のイベントのひとつでもあったのだが、番組が放映される前に、トスカーナ肉を堪能する。そんなレストランに行ってきた。とにかくにぎやかな昼食になった。

このお店はフレンツェ郊外にあり、自分達で行こうとするとバスで行く方法しかない。そこでシエナの帰りそこで昼を食べることにした。電話での予約しか受け付けていないのでドライバー兼ガイドのMさんに予約をお願いしたのだった。昼のメニューはハンバーグ定食と、肉のフルコースの二点のみ。今回は肉のフルコース。

フィレンツェ郊外にある、マックダリオの店

トスカーナ地方の風景を楽しみながらのドライブになった。「ここが店です」と降ろされた場所は田舎町で人がいない。

ダリのような派手な色合いの牛のオブジェが1頭いて、その道の向いが店舗の入り口。狭い入口から店内に入ると左側に大きな肉のショーケースがある。一階は狭い店舗だけ。階段を登るように言われて上がると左側が室内レストランだがすでに満席。右手は裏庭だった。

快晴の下その裏庭にテントが張られていて、すでにそこに集う大勢の人々。これ以外にも下の庭にテントがある。そこもにぎやかな子供の声がする。自分達のテーブルには20人ほどが集い、左隣の方はベルギー人夫婦、右隣りはブラジルで働くイタリア人。婚約者とその友人の三人でやってきたと言う。その横はドイツ人らしい。イタリア人に「ブラジルでは何を食べているのですか?」と聞くと日本語で、「日本食」と答えが返ってきた。「カツカレー最高!」という。食べ物の名称が綺麗な日本語で出てくるからずいぶん通っていることがわかる。週に3日は日本食を食べていると言うので驚いた。隣のベルギー人の夫婦も「寿司」「天ぷら」と日本食を食べに行くと言う。こうしてにぎやかな昼食が始まった。裏には広い駐車場があるのだがそこも満車。店舗の前の道も路上駐車で満車状態。何人の人が食事をしていたのだろう。

肉のフルコース—テーブルにセットされていたものは

テーブルには、生のステックの野菜が器からあふれるように盛られている。

セロリにフェンネルとニンジン玉ねぎ。日本の食卓ではフェンネル(ウイキョウ)の株の部分を生で食べることがないからこの食べ方がとてもイタリア的。セリ科の野菜が大好きなのに、セリ科のアレルギーがあるから初めは控えめに手を出していたのだが、好きな物は止められない。フェンネルというめずらしい物もある。結局どれもしっかりと味わってしまった。生のフェンネルも美味しかった。皆の陽気に誘われて、飲めないワインもずいぶん飲んでいた。赤ワインはハウスワインでボトル入りこれも飲み放題。

パフォーマンスレストランだった

この野菜のドレッシングの作り方も大胆で、お店特性の塩が更に投げ入れられ、そこにオリーブを掛けてドレッシングになる。

黒オリーブ。塩味の大豆煮豆、味付けは非常にあっさりとしている。トスカーナは豆料理が美味しいのでもっと食べたかったが、Mさんが「パンと同じで食べすぎると肉が入りませんよ」と教えてくれた。

パンはイタリアの大きい気泡ができた塩パンでサクサクした風合い。フランスパンは生地が薄くもっちりしているがイタリアのこのパン、気泡はあるが生地に厚みがあり噛むとサクサクしている。フォルカッチャの風味だ。パンの外側より中が美味しい。

いよいよ肉の登場

テーブルが満席になると、「すし!」と叫ぶパホーマンスから食事が始まった。わかったのはこの一言だけだったけれど、新鮮な肉が出てくるのは分かった。

 

レモンがきいたタルタルステーキ。

 

ローストビーフ

これは美味しい。これぞローストビーフという感じ。赤みの肉でローストビーフを作るとこんなにジューシーになるのかと感心してしまった。

ランプ肉のステーキ

部位の味の違いが判る。肉があっさりしているし焼き具合もいい。肉に和牛のような香りと甘みがないがステーキとしては美味しい。人を見て量を判断、調整しているようで、男性に配られるものは大きい。

アイスクリーム状の牛脂

アイスクリームのように白く盛られたガラスの器が運ばれてきて、とももじろうが「アイスクリーム」と言ったものだから周囲は大喜び。それはハーブを加えた牛脂だった、日本で牛脂を溶かさず食べたことはない。しかもこんな大量の牛脂をどうやって食べるのだろう。

焼いたジャガイモが配られて牛脂の食べ方の説明

アルミホイルに焼いたジャガイモが包まれている、ナプキンで芋を包む、広げてアルミホイルをめくり、アツアツのジャガイモの上部に十字に切れ目を入れ、ナプキンでやけどしないように包んで、アルミホイルごと芋を持ち、切れ目でいもを開く。そこに牛脂を入れ、今度はアルミホイルで包み直し、ナプキンで保温しながら、アツアツのジャガイモの余熱で牛脂を溶かして芋を食べると言う。その牛脂、日本の牛脂と比べると、これまた甘みも香りもない。日本の牛脂だとくどくなる感じだが、これは非常にあっさりしている。

とはいえ、たくさんは食べられなかった。なぜかと言うと、芋が美味しくないのだ。男爵芋に近いジャガイモだが、ジャガイモにも味がない。焼いているのにジャガイモに甘みがない?たぶん日本のジャガイモとは種類も糖度も違うのだろう。焼いて食べるなら、日本のジャガイモの方が美味しい。逆に日本の美味しいジャガイモを食べたら、ラードはいらないとヨーロッパの人達は思うのではないかと思った。芋は北あかり、あの溶ける松阪牛の乳房牛脂でこの食べ方を試してみたらどんな味になるのだろう。なんて余分なことを考えていた。イタリア人達はこのラードをジャガイモだけでなく、パンの耳に塗りぱくぱくと食べていて、アイスクリームが無くなったと器を見せてくる。

まだまだ続く肉料理

お待ちかねの、テーボーンステ-キ

 

焼き具合は最高だった。肉のうまみはランプ肉の方が感じた。

いつもの肉食の数倍は食べているように思うが、どの肉もあっさりしていて、部位による調理の方法によりどれもおいしく頂いた。肉は柔らかく、脂っこさがないので食べ続けることができる。

最後にはパウンド生地の荒い素朴なレモンケーキとエスプレッソ

レモンケーキは香りもよくて、荒い生地が軽い。そして甘い。

エスプレッソは飲めなくて、ミルクを大量に入れたら皆からブーイング。苦笑いするしかない。ミルクを入れても最高に濃いエスプレッソだった。ダブルの量のエスプレッソは飲みきれる量ではない。

食後酒は、グラッパのはずだがそこにはたどりつけず。

 

快晴のもとバーベキューのような賑わいで楽しいランチになった。支払いをしていたら、どこからともなく現れたオーナーが「お土産」と上手な日本語でくれた物はその店特性の塩の小瓶だった。このハーブの入った塩、タイムの香りがする塩で後からクミンの香りがする。パウダー状の塩で肉料理に使うと非常に美味しい。

「お肉大好きという」上手な日本語も披露してくれて一緒に写真に納まった。

オーナーは狂牛病の時、たくさんの牛が殺されことで牛の慰霊碑を立て、牛に対する愛情は深いという。発言は奔放で時に話題の人になると言う。

二度目が楽しみな店ができた。パホーマンスのシステムも流れも分かったから今度は肉の調理と香りと味に集中してみたい。