65歳 再就職活動は退職前に計画的に。就職活動の一歩目はTOEICを受験する

老後暮らしのヒント

 

ももじろうが退職後をどのように過ごしたいと考えているのか。家族には具体的なことを言わないまま時間が過ぎていた。

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ももじろう再就職のために65歳で初めてのTOEICを受験する

動き出したのは、7月退職が目前に感じる4月で、初めは新聞広告の求人紙、店頭に置いてある求人雑誌、それだけでなくネットの求人サイト検索に励むようになった。

就職条件も決めたようで希望は、「フルタイム、社会保険に入り、20万以上の所得。時々休みたい。さらには週末休み」これは、同じ会社で再雇用される場合の条件そのもので高望み条件だと感じて家族は長期戦を覚悟したのでした。

自分の価値を他人の評価に照らし合わせる

現役の時から英語を使う仕事だったから、退職前からTOEICのテストを受験するように勧めてきた。その時のももじろうの反応は「必要ないでしょ」と取り合わず、受験に興味をしめさなかった。再就職を考え始めた時からだろうか。ももじろうから、就職活動として「英語が話せるだけでは仕事が見つからない」しかも「7月のTOEICテストを受験する」という。

就職するためには、「履歴書に英語の個人レベルを書かなくてはいかないから」だという。5月に勉強を開始して、7月末の試験に間に合うのかしら、今後老後の趣味として、英語の勉強もいいかもしれないと思いなおした。

こうして試験の準備を始めたのが5月、ソファーに座って参考書を広げ、ipodを片手にイヤホンを付けている。勉強中かしらと注目してみると、たいていは寝ていたり、突然歌いだしたり。どうも参考書を開くと眠くなるようだ。聞いているのは音楽のようだ。そんな調子で勉強しているのか?寝ているでしょう。今日は何を聞いているのかしら?と言う感じ。

それでも「ところでマークシート試験の経験はあるの?」などからかっていた。たまに勉強した成果を話す時もあり、使わないけどこんな表現もあるのかと勉強になる。なんて言い出すから学習はしていたようだ。

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就職条件だけにこだわらず、実力で応募できる先を丁寧に探す

高齢者の再就職はたいてい縁故、と言われているのに、独自で再就職を探しているももじろうは一般の求職活動をすることになった。希望先に履歴書を送り、面接を受け、採用が決まる。求人票には応募条件が記載されているから、自分の進む道を決めて資格等の条件を確認しておく。

ももじろうが希望する就職先は、TOEIC750点以上と掲載しているところが多く、こうなると履歴書に点数が記載できないといけない。こうしてTOEIC受験勉強を始め7月末に試験を受けた。「聞き取りは何とかなったけれど、書き取り問題は時間が足りなくて、10問ぐらい手も付けられなかった」という。それでも65歳初めての試験が終わった。そして9月に試験結果発表があった。結果は大学生の平均点は大きく上回るものの、目標としていた750点にはもう少しの所で及ばず、これで結局英語専門の応募は難しいと判断したようだ。

求人掲載には、点数を表示している。又は必要な資格を持っているかどうか。を最重要視している所がある。これらの先は外資系や公的機関が多いから条件としては魅力的「本当に点数が必要なのか確認してみたら」と言うと、「そこまでこだわっているわけではないから」と引いてしまう。同列の求人からすこし視線をおとして、求人票を見てみると、実務での英語力を求めているところ。資格はなくても経験を欲しがってくれる所も見えるようになってきた様子。こうして求人票を見極めることも重要になる。

新人であっても社会人としては新人ではない

年齢を考慮して再就職するためには、指定の点数が明記されているところはそれ以上でないと面接はされないだろうし、経験をはかるのは難しいから、縁故でよく知っている人の紹介が、必要としている経験を一番判断できる方法になるのは当然のこと。そして資格が満たないと就職先の選択肢が狭まっていく。

実際には自分の実力に余裕のあるところでないと勤めきれないだろうし、「今更ピカピカの新人です。ご指導ください」は通用しない。「ゆっくり探してみたら」と声を掛けるのが家族として精いっぱいの応援だった。