ポルトガル、ポルト観光の夜はファド酒場 第一夜 

聖地サンティアゴ&ポルトガル周遊旅行

お待たせいたしました。ようやくポルトガルでファド酒場へ行く第一夜始まりです。

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ポルト観光

昼食後ポルト大聖堂、食事時にカイス・ダ・リベラから見上げたルイース橋を歩いてポートワイン醸造所側へトラムに轢かれない様、風で帽子が飛ばされないようにしながら右側・左側を行ったり来たりして素晴らしい景色を堪能した後、歴史遺産サンベント駅やその付近を自由散策後ホテルへ。添乗員さんが全員のチェックイン手続中、他のコンシェルジュに日本で印刷してきたファド酒場とのe-mail通信文を見せて、ここへ今晩行きたいので、9時過ぎからの確定予約入れてほしいと[英語で]お願いしました。

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ファド酒場 第一夜

早速、ポルトのO-FADOへ電話入れてくれて、当夜の予約完了(再度、25ユーロ使うことを念押しされました)。食事後に戻ったホテルでタクシーを呼んでもらい行く先の住所・名前を示していざ出発!と言う段階で、私が乗った車の運転手が後ろについた車の運転手と何か言い争いを始めました。最後は、ホテルのボーイさんが私への配車を間違えて乗せたことが原因と判り、車を換えて午後9:10過ぎ出発。車が、昼に食事した場所方向へ向かっているのは判るのですが、何せ旧市街に入ると、込み入った細い道と上がったり下ったり不連続にカーブする複雑な地形で夜は方向感覚が無くなりますが、けもの道の様な所を抜けて約10分で到着、ホテルから8ユーロでした。

入口で(e-mail問い合わせにきちんとした英語で返事をくれる)支配人のArtur Almeida氏が出迎えます。店内は6mx15m の横長で奥の6m側にバー・カウンター、反対側が入口。長手側両側にテーブルを配し、中央で壁際にマンドリンみたいなポルトガル・ギターとギター奏者が座りその前で歌手が肉声で歌います。普段我々が日本で聞いているCDの歌はもちろんマイクで拾うのでしょうが、ファド酒場のライブはマイク無し。

9:30 2名のギタリストが入場した後、入口に一番目の歌手が控える中、アルメイダ支配人が今夜の出演者を紹介(葡萄牙語のみ)します。映画第3の男にもしもアントンカラスのチターの音色が無かったら、映画の興行成績(特に後年の再上映時の)が大いに落ちただろうと思う私ですが、あの白黒画面が醸し出す1949年のウィーンの雰囲気を哀愁に満ちたチターが脳裏に焼き付くのと同様に、ファドで歌手の声と同じくらい重要な、独特な音色のポルトガル・ギターのゆったり(時には軽快に)とした演奏が始まり紹介された歌手が中央に入ります。今夜一番手は、(後で売りに来たCD買って詳細が判りましたが)Helena Sameto と言うポルト在住1981年生まれの可愛らしい女性です(個人のホームページ有、英語有)。4曲歌いましたが、こちらも初めてで何を歌ったかわかりませんが、3曲目と4曲目で客席に向かい一緒に歌いましょうと呼びかけたら、なんとほとんどのお客さんが彼女と交互に歌うの/歌えるのには驚かされました。1960年前後新宿中心に流行った歌声喫茶とはこういうものだったのかと一瞬思いました。

支配人アルメイダ氏が、指笛で鳥のささやき入れたのにも少し驚く

2曲目の合いの手を入口近くの腰掛に陣取った支配人アルメイダ氏が、指笛で鳥のささやき入れたのにも少し驚きつつ楽しめました。近い席は彼女と1m以内、端っこの私の席からでも7・8mと離れていない中雰囲気は最高。

ヘレナの出番が終わり、休憩が30分位あり、今度は男性歌手が同じく4曲歌いました。

ポルトは客も唄う―ファド酒場

歌手に促されると、前回同様お客さんが唄います。みんなスマホで歌手や自分たちを録画してまァ、やりたい放題。でも、楽しそう。2人目が終わって(午後10時50分過ぎ)一部のお客が帰り始めました。カナダから来たと言うお金の有りそうな中国ファミリー3人も帰りました。一番に歌ったヘレナが彼女のCDを客席に売りに来ました。この場面は、まるで昔JALだけが国際線を運航(全日空はもちろん名前の通り日本だけで、まして東亜国内航空は全日空からも『東亜ちゃん』とからかわれていた時代)していた時、週刊誌に載っていた話で、気取ったJALのスチュワーデス達が、免税品販売になると突然百貨店の売り子になる。と言うのと同じ、背筋を伸ばしてきりっと歌っていた時と違う少し照れたヘレナが私の席にもやって来ました。見慣れない東洋人でさぞややりにくかったと思います。昔、英国ストラットフォード・エイボンのユースで夕食時、(当時は白人しか居なかった)幼稚園児の一団と相席になりおチビさんたちから何かめずらしい生き物でも見るように眺めつくされたことがありました。引率の先生は大人だから「失礼でしょう、皆さん」とたしなめるのですが、チビには通じない。怖いもの見たさの鑑賞会/夕食は続きました。

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売り子となった歌手が自分のCDを販売

ヘレナが各CDの説明し(後で彼女のホームページで知りましたが、3枚CDを出しています。)通常ファドの演奏スタイルのポルトガル・ギターとギターにチェロを加えた演奏の彼女3枚目のFADO DOS DIAS ASSIM を買いました。20ユーロでした。私が現金持っていないと言うと、支配人のアルメイダ氏が店のクレジットアカウントでOKしてくれて無事購入できました。(日本アマゾンではCDでなく、ダウンロードで購入できます)これも後で知りましたが、通常は売り子の歌手が自分のCD買ってもらった時には、お客の名前を聞いて、相手の名前も入れたサインを入れてくれますが、東洋人に戸惑ったのか緊張したのかヘレナはサインを忘れました。

私に続いて、隣のスマホ撮影やりたい放題だったポルトガル人席に売りに行きましたが、先程は陽気に歌っていたおばさんと幾つかのやり取りの後すごすごと引きさがりました。売り子はつらい。

「まだ、これからステージがあるのに・・。」と引き留める支配人に『明日朝早いので帰ります。タクシーを呼んで下さい。』とお願いし、5分ほどで来たタクシーで帰りました。ホテル着11時20分過ぎ。ファド一夜目終わり。